9/10

 ということで久しぶりに10連毎日更新なんてやってみましたが、いやもう身体が付いていかないですねこれ。漫画評論の一部再公開とか過去に完結した話の20年後アフターストーリーとか、まだもう少しやってみたいことはいくつかあったのですが…とりあえずここでいったん休みます。すぐその気になれれば良いのですが、気が乗らず次の更新がまた数年後とかになるのが怖いので今のうちに言うべきことは言っておきます。休みながらとはいえ20年、このサイトを閉じることなく続けてくることができました。ちょっと前に出したリンク集を見れば痛感できることですが、ネットの世界では閉じずに続いているというただそれだけのことが既に貴重であり、生きてるだけで丸儲けな存在であります。この「歴史の重み」というのが中々保てないのがWebという世界の特性であり、自分がその重みの末端を担っていることを誇りに思っています。20年続けてこれたのはもちろん、今まで見に来てくれた皆様の応援の声のおかげです。本当に感謝しています、ありがとうございます。もう人生の半分を「雪男」としてこのサイトと共に過ごしてきました、既にこのサイトは僕という人間を構成している一番大きな要素になっているし、その僕の人生の指向性に最も大きな影響を与えたのは掲示板やメール、オフ会その他いろんな場所でたくさんの声を贈ってくれたネッ友の皆様方であると、今は自信を持って言い切ることができると思っています。30年40年続けていけるのかどうかそれは僕にもわからないけれど、今は20年大切にしてきた場所と人々に素直に感謝の気持ちを持っていたい。今までありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

9/9

「青い車」
「ポケットに500円玉」
「少年はいかにして信仰を捨てたか」

 初期の数年間、今「その他雑文」としてひとまとめにしているページを「テクスト集」などという気取った名前にしていた頃に載せていたショートコラム3つを15年ぶり? くらいに記念再掲。なんで外したのかを順を追って説明すると、まず僕は開設時のサイト方針として「日記はしょうもないハイテンション下ネタ芸で裸踊りする場所」、「テクスト集(笑)は真面目なことを書く場所」と切り分けるつもりだったんですね。だから上に載せたような真面目っぽい話は日記じゃなく独立したコラムとして名前をつけて、一本一本載せていた。ただ日記を毎日更新しコラムや漫画評や作曲はその合間を縫って時々更新なんて無茶しているとね、やっぱり持たないんですよテンションと勃起力が。いろんな意味で勢いが出せなくて、ついつい下品な笑いではない知的な話を日記に持ち込んでしまう…そんな風にポリシーを守ろうとしては曲げてしまって、と何年も繰り返してるうちにそのうち僕の日記は「真面目なコラムをやりながら章間で笑いを取る」という、なんとなくかまくら流とでも言うべきテキストスタイルに変わってきたのです。そうなると上に挙げた3本みたいなちょっとしたコラムは平時の日記にまるまる取り入れてその上で笑いを足して書けるのが当たり前になってきて、わざわざ笑いのない普通のコラムの状態で独立して公開する必要性を感じなくなってきてしまったのと単純に22歳の頃に書いた文章の未熟さが恥ずかしくなったのとで、それでテクスト集(笑)から抹消しました。今読み返すと隠さなきゃならんほど価値のない文章でもないし、これはこれで古き良きテキストサイトの素人コラムの味わいがあってまあ今酔狂で晒すくらいは別にいいかなと。それにしても22歳の僕は村上春樹の影響を受けすぎていてそれが恥ずかしいですね…今も影響は強く残っている自覚はあるけどこれは酷い。やっぱりこの機会だけの記念再掲としテクスト集(笑)へのスタメン戻しはしないでおくことにします。
 そういえばテクスト集テクスト集言ってるうちにどうでもいいことを思い出したんですけど、たまにアダルトサイトでチムコとかオマムコとか表記する管理人さんがいるんですけどアレなんとかなんないですかね? 「極太のチムコをパックリくわえ込む敏感オマムコが」とか書かれてもいまいちそそられないというかチムコって字面がゲームメーカーのナムコに似てて「アイドルマスター」の動画を見るたび思い出しちゃって大変でしたよ僕のチムコ(笑)

9/8

「心の壁、愛の橋」

書きかけのまま止まっているストーリーテキストファイルが山のように眠っていて、ほとんどは大したものじゃないのですがいつか別の機会に活かせるかもしれない、という理由で全部取っておいてはいます。ただその中で一つだけ、「これはもう絶対に続きを書くことはできない」と確信できるものが見つかったので20周年のお蔵出しと作品の供養を兼ねて途中までですが公開してみました。これを書いてたのがいつ頃だったのかはっきり覚えてないのですが…内容の古さから推測すると1999年~2000年くらいかと。当時SEかプログラマにでもなるかと参考書を買って勉強を始めたらなぜかハッキングの世界に興味が移ってしまい、そっち系の本ばっかり買って読んでたことだけはなんとなく覚えています。それで書き始めてみたのが「女子高生がハッキングをする」というラノベテイスト溢れる、でもテクニカルな部分をしっかり書けば絶対に面白くなりそうな話だったと。プロットテキストを今読んでみても我ながら中々悪くないストーリーでした、女子高生があらゆるFirewallを無効化する悪魔のツールWallBridgeを作り世界をパニックに陥れるというクライマックスはラノベ的外連味に溢れていて素直に「読んでみたいな」と思える内容ではあるのです。あるのですが、書いているうちこの作品の弱点というか「なぜ他に同じ方向性(ガチのハッキングもの)の作品を書く人がいないのか」の理由をすぐに思い知らされ、あっという間に筆が止まりました。PC業界の時間って、通常の3倍どころじゃないとんでもない早さなんですね。僕がこの話を書いていた時のWindowsの最新VerはWindows98でしたが、プロットを練ったり参考書を読んでいるうちにもうWindows2000の発売のニュースが出ました。テレホーダイは廃止になりADSLが爆発的に普及し、企業のサーバはRAIDの構成が当たり前になりそのうちクラウド化の流行がやってきたりと、もう前提となる環境が数ヶ月単位でコロコロコロコロ変わっていくんです。そりゃこんなのアホくさくて書けないですわ。注釈集を見るとNUKEだのconconだの当時のWin95世代でさえほとんど知らないマニアックだった単語が、死語というにもおこがましい古代文明言語のごとく載っていたので一周回って案外面白く読み返すことができました。本編はほんとに序盤だけで終わっていてそんなに面白くないと思うので、お忙しければせめて注釈集だけ見てっていただければと思います。かつてこういう文化があったのだ、というのを眺めるだけでまあまあ知的好奇心満たされますよ。